溝口健二(1898–1956)
東京・湯島生まれの映画監督。日活向島撮影所に入って監督昇進、戦前から戦後にかけて約80本余の作品を発表した。
女性の悲劇を主題に据えた一連の作品群——『浪華悲歌』『祇園の姉妹』『残菊物語』『西鶴一代女』『雨月物語』『山椒大夫』——で世界的な名声を確立。とくに『西鶴一代女』『雨月物語』『山椒大夫』はヴェネツィア国際映画祭で三年連続上位入賞を果たし、日本映画の国際的地位を引き上げた。長回しと移動撮影による「ワンシーン・ワンカット」の様式美は、後のヌーヴェル・ヴァーグ作家たちにも強い影響を与えた。