澁澤龍彦(1928–1987)
東京・芝生まれの作家・翻訳家・評論家。本名・澁澤龍雄。東京大学仏文科を卒業後、フランス文学、特にマルキ・ド・サド、アンドレ・ブルトンらの紹介者・翻訳者として戦後日本のシュルレアリスム・幻想文学受容の中心的な役割を果たした。
サド裁判の被告として知られた事件以後、奇想・幻想・神秘思想・東西の博物学的知識を縦横に駆使したエッセイと小説を発表。代表作に『黒魔術の手帖』『夢の宇宙誌』『高丘親王航海記』『うつろ舟』などがある。とくに晩年の小説『高丘親王航海記』は、平安初期の皇族・高丘親王の幻想的な旅を描いた傑作として読売文学賞を受賞した。